法人用の銀行口座は競争がない貧しい世界の現れだ

先日、銀行に金利交渉に行ってきた。

僕の不動産事業は融資を受けているので約3億円の残債がある。

その金利が高いから下げて欲しいという要求をしたら話に付き合ってくれた。

不動産の実績はこちらで公開しているから気になる方はどうぞ。

 

当然銀行側もタダで下げるわけにはいかないから、投資信託なり保険なりを勧めてくるわけだが、営業するさまを見ていてかわいそうになるくらい強みがない商品しか手札がない。

結局2,000万円ほど投資信託を購入し、彼らに手数料を与えることで、初年度はトントン、それ以降は下げた金利分でオーナー側がプラスという仕組みで折り合いがついた。

 

そんな流れで購入した投資信託について、銀行とやりとりしながら、これは~、、、昭和か?と思わされることが頻発した。

普段から感じている個人口座と法人口座の扱いの違いが凄まじいのでまとめてみようと思う。

 

法人用口座と個人用口座の違い

会社経営や不動産投資などをしていないと、法人用の銀行口座との接点はないだろう。

まずは実態からお伝えしていこうと思う。

 

今の時代、銀行預金の口座はオンラインで残高が見れて、振り込みもオンラインで完結する。

投資信託を購入したら、時価がリアルタイムで見れて、収益率が自動で表示され、購入も売却もスマホから行える。それが当たりまえだと感じる人が大半だと思う。

 

昔はオンラインなんてなかったから、銀行窓口に行って、振り込み用紙を書いて、自分の順番を呼ばれるまでの間、遠く離れた地で勉学に励む息子の顔を思い浮かべながら時を過ごすのが当たり前だったのかもしれない。(僕は今30代なのでだいぶ想像)

ずいぶん古びた過去の様子だと感じるかもしれないが、実は令和3年の今でも銀行の法人用口座はこれに近しい状況なのだ。

 

まず、オンラインでの残高確認は有料。

驚いてはいけない、あたりまえのように毎月数千円取られる。

別にいいよ。別にいいけどいい気分はしない。(正直にいうと別によくもない)

 

そして、残高確認までのUIも役所並みにひどい。

なかなか辿り着けない。読み込みも遅い。

しかもパスワードが何重にもかかっていたりする。

 

さらに、振込手数料も高い。

個人口座だと残高に応じて振込手数料が安くなったりするが、法人にはポイントなんてものはない。

 

加えて今回、投資信託を買う話をしていて驚いた。

時価を知るためには問い合わせないといけない。

サラリーマンをしている都合上、銀行の15:00までという怠惰スケジュールに付き合うわけにはいかないので、窓口にはいけない。

つまり、電話だ。

時価を知りたいときは電話でいまいくらかを聞く。昔の証券取引所みたいだ。

 

 

長期的に投資する前提だといわれる人もいるかもしれないが、銀行の投資信託なんて手数料が高いだけでまやかしだ。彼らはプロでもなんでもない。

地銀が自社開発商品を出せず、他行の商品を販売していたりするありさまだ。

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まだ投資信託を売ったことはないが、おそらく売るためには平日15:00までに窓口に行き、投資信託売却依頼書なる紙を書かされそうな気がする。印鑑は必須だ。手数料も取られる。そして提出してから、2日以内には売却されますとでも言われそうだ。

 

競争がなくなると豊かでなくなる

なぜ個人口座と法人口座がここまで違うのか。

これはおそらく競争が働いていないからだと思う。

 

法人が銀行に口座を作るとき、大半は融資を受けるのと同時に口座を作ることが多いのだろう。

少なくとも僕自身はそうで、あまりに手数料や使い勝手が悪いので、PayPay銀行で法人口座を開設した。

 

融資の条件には、"事業の売上は当行口座に入金すること"、みたいな決まりがあって、それに従って事業の売上はすべて融資した銀行口座に振り込まれるようになる。これで他行に逃げられることはなくなるわけだ。

 

残高確認すら有料にしているから、人によってはオンラインで確認できなくてもいいやとなり、預金額はほぼ塩漬けになるだろう。

そうなると、なんらかのサービスを提供して他行に鞍替えされるのを防ぐような施策は費用対効果が合わない。やらなくても失うものがないからだ。

 

結果、銀行の法人用口座の扱いはひどいものになっている。

普通なのはPayPay銀行(元ジャパンネット銀行)くらいだ。

過去からオンラインに取り組んでいただけある。

そういう意味では楽天銀行(元ebank銀行)も良い品質なのかもしれない。

それ以外の特に世に広く認知されている銀行の法人用口座はオワッテいると言っても過言ではない。

 

なぜネットバンクがサラリーマン向けの不動産投資を盛んに取り扱わないのかはわからない。資本力が足りないのか、既得権益が阻害しているのか。メリットがないわけではないとおもうがそれ以外にネックがあるのかもしれない。

だが、一ユーザーとしての意見は、ぜひ算入してもらいたい思いだ。

あまりに競争がなくダラけたシステムが横行している。

 

 

最近はコロナ融資の影響で銀行の決算は絶好調だ。

いままでの与信評価では絶対に融資できない企業に対しても、国や自治体がサポートするから、ノーガードで貸し出せる。

そのため貸付金も増え、金利収入も伸びている。

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今後、国や自治体の援助がなくなり、本来の収益力しか発揮できなくなった企業の末路は気になるが、一過性の成果を求めるのも実にサラリーマンらしい。

競争がない世界がどれだけおちぶれるのかを身をもって体感できた経験だったのでまとめてみました。

 

それではまた。